最後
明日が地球滅亡最期の日だとしたら、今日という日をどう過ごすだろうか。
いつもの様に朝起きて、朝食を食べる。
カモミールティーとトースターで焼いたくるみパン。
フルーツもあれば完璧だ。
それから自然を感じたい。
木の音。風の音。緑の匂い。
太陽も浴びたいし砂浜を裸足で歩きたい。
素足で踏みしめながら海を感じたい。
水の冷たさやしょっぱさも味わいたい。
綺麗な透き通った青。
大好きな人達に会いたい。
今まで出会ってくれて、私の人生に関わってくれてありがとうって感謝や想いを伝える。
家族だったり、恩師だったり、親友だったり。
そして各々好きなものを、好きなようにして一緒に食べたい。
取るに足りない会話をしながら。時に笑いあいながら。
同じ空間で過ごしたい。
今まで見たこともないような綺麗な夕暮れを迎えたい。
陽が沈むのを目に焼き付けて一瞬も逃したくない。
できれば大好きな人とずっといたい。
相手も同じ気持ちだったら嬉しい。
体温を感じる距離で。
0mmの距離で夜明けが来るまで過ごしたい。
寝息にとても癒されるんだろう。
私より先に逝かないでほしい。
寂しくなるから。
だけど、もし私が先にいなくなって寂しい想いをさせるなら、交代しよう。
最期は愛する人の腕の中で、眠りたい。
私とは違う腕の中。
もともと1つだったかの様に溶けてなくなりたい。